侮り禁止!アムステルダムの揚げたてすぎるフライドポテトショップの魅力-1〜ビールと合う編
FOOD Photo Amsterdam フライドポテト フリッツ

大人から子供まで、オランダの国民食フライドポテト=フリッツ・パタト

揚げたてのホクホクカリカリのフライドポテトは、オランダでは子供から大人までみんなに愛されている国民食。農業大国、オランダの中でも一番多く作られている野菜は、ダントツでジャガイモなんだそうです! オランダ人は、年間ひとり約90kg以上(2011年)のジャガイモを消費しており、日本人の米にあたる大事な主食がジャガイモなのです。

フライドポテトのことをオランダでは「フリッツ」または「フラームス(オランダ南部、ベルギー西部、フランス北部にかけてのフランドル地方)・フリッツ」または「パタト」と呼んでいます。

ボリュームたっぷりのフリッツはオランダの国民食的存在

フリッツは、実はお隣ベルギーが発祥だった?

オランダの国民食ではありますが、その発祥はお隣ベルギーとのこと。その起源は18世紀のベルギー。魚を揚げて食べる風習があったマース地方で、ある冬、川が凍って魚が獲れなくなってしまったため、代わりにジャガイモを揚げたのが最初、という一説もあります。

フリッツは二度揚げ、太めの12mm角が基本

ポテトの太さはどこも、ほぼ12mm角。ジャガイモをカットする機械の規格がほぼこのサイズになっているようです。生のイモをカットしてから、2度揚げが基本です。1度目は低めの140度くらいの温度で少し長めに、2度目は180度くらいの高温で数分揚げて出来上がりです。
油は、ひまわり油や菜種油などの植物油をベースに、うまみのために動物性のものを混ぜて使う店もあるそうですが、年々ベジタリアン人口が増えていることもあり、植物油のみの店も増えているようです。

とにかくマヨが好き

トッピングは、アメリカなどではケチャップをつけることも多いですが、ここオランダではとにかくマヨネーズがスタンダード。フリッツの上にたっぷりとかけていただきます。(オランダの市販のマヨネーズは、一般的に日本のマヨネーズと比べるとクリーミーでマイルド)

まず第一回目は、「ビールとフリッツ」という黄金コンビが楽しめる、おいしいお店を紹介します。


アムステルダム最初の老舗店は、アムスっ子も納得の手作りの味

創業1957年、60年の歴史を持つVlaams Friteshuis Vleminckxは、立地がセンターのため観光客も多いですが、地元客からも高い評判を得ています。間口は5mほどの小さな店ですが、昼時や夕方、週末には行列必至の人気店で、1日に1000個を売り上げる日もあるそうです。

昼近くになると行列ができてきましたが、平日11時のオープン後すぐには比較的空いていました。

取材の旨を伝えると、隣の建物から3代目オーナーのNigel Maijさんが出てきてくれました。

Nigel:多くのオランダ人がフリッツを好きなように、僕も子供の頃からフリッツが大好き。好きなものを商売にして、それを食べて喜んでる人を眺める。そんな幸せなことはないよね。毎朝、自分でも店のフリッツを食べてみて、品質をチェックしてるよ。

今ままで大変なことはありましたか?
Nigel:特に大変なことはなかったけど...あえていうなら、行列に並んでいた人がぶっ倒れて救急車で運ばれたことかな。原因ははっきりわからないけど、ドラッグかなぁ。この街ならいろんなことがありえるからね。


ポルトガル在住の元アムスっこのマルティンさんと6歳になる娘のケイト。
二人も大のフリッツ好き。


28種類ものソースのセレクション

わざわざベルギーから取り寄せているというソースは、1987年創業のSausmeesters社のもの。「やっぱりここのソースがベスト。特にマヨ系などは酸味がしっかりとあって、 フリッツによく合うんだよね」とNigelさん。


8ヶ国語で書かれたメニューの中には日本語のものもあるのでじっくり選べる。

「戦争」 という名のトッピングソース

いよいよ試食タイムです!中でも一押しの「オーロッホ」なるものを頼んでみました。こちらはマヨにプラスして、ピーナッツを使った甘じょっぱいサテソースと、生タマネギのみじん切りをトッピングしています。そのてんこ盛りなごっちゃり感が「オーロッホ(Oorlog=戦争)みたいだ」 ということらしいです。


フライドポテトやポテトチップスに最適だとされている品種、Bintje(ビンチェ)を使用。外はカリカリ、中はやわらかでイモの味が強くおいしい。生のオニオンの歯ごたえとも相性抜群!
 

向かいのカフェ・バーに持ち込みも可!座ってビールと一緒に食べられる

「座って食べたい派」の方に朗報です。同じ通り沿いのカフェやバーへ、フリッツの持ち込みもできるんです!向かいのカフェ「Havelaar cafe」では、飲み物を頼むとフリッツをホールドするためにグラスも出してくれます。

オランダのビール、グロールシュ生 (小2.5ユーロ)とともに。昼からビールでご満悦。


地元客のモニーク(右)とパウリン(左)。「専門店で、店内で手作りしてるからフレッシュな味。アムスで一番よ!」


Vlaams Friteshuis Vleminckx
Voetboogstraat 33, 1012 XK Amsterdam
+31-(0)6-5478-7000
vleminckxdesausmeester.nl/en
[フリッツ情報]
Sサイズ150g 2.3ユーロ
Mサイズ250g 2.9ユーロ
Lサイズ400g 4.5 ユーロ
ソース0.7ユーロ〜

ワインやビールと楽しむ本場南部のフリッツ

オランダの日刊紙、AD紙の行った調査で2015年に1位をとったPar Hasard。フリッツの本場、ベルギーに近い南部リンブルグ州の名物料理とビール、ワインが一緒に味わえる店です。

De Pijp店。入り口を入ってすぐ、向かって左側がフリッテリア、店内入って奥、右側がレストラン・バー。

ジャガイモのクオリティがなによりも大事

オーナーの Xander Hasaartさんが一番大事にしているのは、ジャガイモの品質。「ジャガイモは自然の産物だから、シーズンごとに品質が変わる。だから毎月、自社で独自のテストをクリアできた高品質のものだけ、使うようにしている」とプレスのAnnemiekさん。


店でジャガイモをカットするところから作るのでフレッシュ。コロッケやソースももちろん自家製。


フリッテリアの奥にレストラン・バーが続いてあります。

ムール貝やフィッシュ&チップスなどしっかり食事の場合はテーブル席へ、さくっとビールやワインとフリッツなら、カウンター席へ。タルタルステーキや南部リンブルグ州の名物料理、Zuurvlees(ハヤシライスのライスなしのような方向のもの。いずれも16.5ユーロ)などのメイン料理にもフリッツがついてきます。


メニューには、スナックの横にビールやスパークリングワンなど、おすすめドリンクが書いてあるので、迷ったらその組み合わせで頼んでみるのもいいですね。


フリッツ(S)2.5ユーロとLa Chouffe 4.5ユーロ。比較的マイルドなマヨが多いオランダの中で、フリッツに合わせた酸味のくっきりした自家製マヨは、砂糖不使用。フルーティーだがアルコール度数8%と高めのベルギービールがどんどん進んでしまう。

(Par Hasard_1583.JPG)
ベテランバーテンダーがシェーカーを振ってオリジナルカクテルを作ってくれます。


Par Hasard
www.cafeparhasard.nl

De Pijp店
Ceintuurbaan 113-115 1072EZ Amsterdam 
+31 (0) 20-471-4052

Oude west店
Douwes Dekkerstraat 22H 1053 SX Amsterdam 
+31 (0) 20-3635405

Scheveningen店
Strandweg 1 2856JK The Hague
+31 (0) 20-471 4052

トリュフやチーズとのアレンジが楽しめる

オランダ産の良質な牛肉を使ったジューシーなバーガーで有名なこの店ですが、ユニークなフライドポテトを食べるにもGOOD。100%ナチュラルのひまわり油で揚げた「クラシック・フレンチ・フライ(3.50ユーロ)」の他に、黒い色をしたブラックガーリックマヨネーズをつけて食べる「ウマミ・フライ(5.95ユーロ)」、パルメザンチーズとトリュフオイルを使った高級感あふれる「トリュフ・パルメザン・フライ(6.95ユーロ)」など。

Thrill Grill
www.thrillgrill.nl

De Pijp店
Gerard Doustraat 98
+31(0)20-760-6750

Oud West店
1e Constantijn Huygensstraat 35-37
+31(0)20-370-5516

Haarlem店
Oude Groenmarkt 26-28, 2011 HL Haarlem
+31(0)23-202-4047


テラス席でビール&フリッツの極上タイムを。

これからの季節、屋外のテラス席でビールとフライドポテトを楽しむならこのお店。アムステルダム=ウェストにある「Frits」は、地元のブリュワリーのものを含む12種類の生ビールと、40種類の瓶ビールを取り揃えたバー。フリッツは3.5ユーロ〜。

Frits
Jan Evertsenstraat 135 1057 BV Amsterdam
+31(0)20-233-9796
www.frits-amsterdam.nl


丸ごと1羽のローストチキンとビールとともに

アムステルダムに2店舗ある「Rotisserie」は、ホームメイドのフードにこだわったバー。丸々1匹オーダーすることもできるチキンや、ハンバーガーのメニューが充実。お腹を空かせて、フリッツも一緒にオーダーするのがオススメ。

Rotisserie
www.rotisserieamsterdam.nl

Rotisserie West店
De Clercqstraat 81H 1053 AG Amsterdam
+31(0)20-221-7918

Rotisserie East店
Beukenplein 17 1092 BA Amsterdam
+31(0)20-235-8700

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